『新元号「令和」が発表された菅義偉官房長官の会見で、
隣の手話通訳者が「れいわ」を「めいわ」と誤訳したという
議論がネット界で起きているようです。
Jcastニュースにそれを取り上げた記事がありました。
『Jcastニュース:新元号、手話通訳が「誤訳」? 発表会見で「めいわ」と伝えるも...専門家「大きなトラブルでない」』
https://www.j-cast.com/2019/04/02354260.html?p=all
(記事から一部引用)
2019年4月1日午前に会見した菅氏は、新元号をまず口頭のみで「れいわ」と発表した。同時手話通訳者は五十音を表す手話3文字で伝えたが、1文字目は人差し指と親指の先をくっつけて丸をつくり、他3本の指を広げる表現。これは「め」を表していた。
同時手話通訳が示した2・3文字目は「い」「わ」で、合わせると「めいわ」になったのだ。直後、菅氏は新元号「令和」の書が入った額を両手で持ち、正面に向けた。
菅氏は会見中、出典が「万葉集」だと説明する時などに「令和」と何度か口にした。最初の1回以外、手話通訳の1文字目はカタカナの「レ」を作るように人差し指と親指を伸ばして上に向け、他3本の指は握る形。「れ」となっていた。
最初の「れいわ」が手話通訳の上では「めいわ」となったことにツイッターではさまざまな意見が出た。以下のように、聞き間違えても仕方がないとするものや、読み仮名が極めて重要な意味を持つだけに「会見前に知らせておくべきだったのではないか」とするものだ。
記事の中で、全国手話研修センターの小出常務理事は
・『れ』と『め』は聞き分けづらい音。と突然聞いた時に
間違えるのは止むを得ないし、現場では起こること。
・新元号の会見に出た手話通訳者はトップレベルの方。
すぐに対応して『れいわ』に修正している。
ずっと間違えていれば大きな問題になるが、すぐに
修正すれば問題はない。
・事前に打ち合わせができればよかったが、新元号の閣議決定
から会見まで一時間しかないスケジュール、そして会見開始
が予定より10分程度遅れた状況で、事前打ち合わせができな
かったのではないか
と、コメントしています。
この会見のとき、外国語通訳もとっさに訳せず、声が止まったとも聞いています。
「予測できない言葉」「普段使うことのない言葉」「今まで知らなかった言葉」は、まず外国語通訳(手話通訳含む)、要約筆記、そして私たちもとっさに何の言葉か聞き取れないはずなのです。
これが情報保障者・通訳者には、事前打ち合わせがとても重要であることの理解が、国や社会に進むきっかけになれば・・。
Jcastニュース:新元号、手話通訳が「誤訳」? 発表会見で「めいわ」と伝えるも...専門家「大きなトラブルでない」
『新元号「令和」の手話表現決まる』
※令和の手話表現についての討議の様子が放映されていました