国際ニュース:中国の出前アプリ「餓了麼」、聴覚障害の配達員向け自動音声通知機能を開発
かつて、障害者に係る欠格条項というのがあり、資格・免許等の試験を受ける条件の1つに、障害を理由とした欠格事由がありました。
その欠格条項に制限され、障害者が受験を阻まれたり、資格を取得できないことは珍しくありませんでした。
その欠格条項の見直しが2001年より始まり、ろう者の薬剤師が初めて誕生しました。
今や、聴覚障害を持つ医師も何名かおられます。
しかし、お客様とのコミュニケーションや電話が必要な業務は、コミュニケーションの問題があり、その業務に聴覚障害者はなかなか就くことができません。
しかし、先日、国際ニュースで中国の出前サービスで配達員用アプリに、聴覚障害を持つ配達員のための機能が追加され、利用者の中で話題になったそうです。
【国際ニュース:中国の出前アプリ「餓了麼」、聴覚障害の配達員向け自動音声通知機能を開発 】
http://www.afpbb.com/articles/-/3156327
(記事から一部引用)
インターネット上で少し前、中国の出前サービス大手「餓了麼(Ele.me)」の利用者による書き込みが話題になった。
「配達員が何度もワンコールだけ鳴らして電話を切るので怒っていたが、メッセージが来ていたことに気づいた。メッセージには『配達員です。聴覚障害があるためメッセージで失礼いたします。到着した際には、電話を一度だけ鳴らします』『会社の入口に到着しました』『受付に預けておきました』と書かれていた。メッセージを読んで、理由も知らずに怒っていたことを大変後悔した」といった内容だった。インターネットユーザーからは、「この配達員のくじけない仕事ぶりに感動した」といったコメントが殺到した。
~中略~
聴覚障害のある配達員向けアプリ「蜂鳥配送」は、注文を受けた配達員が聴覚障害者の場合、利用者が配達員への通話ボタンを押すと、画面に「配達員は聴覚障害者です」と表示され、メッセージ機能を利用して連絡を取るように勧める。
研究チームの責任者は、「新たな機能を追加したことで、聴覚障害を持った配達員の仕事の効率を高めることができ、利用者に対するサービスも保証できる。今回、改良のきっかけとなった配達員への書き込みは、我々も感動し、障害を持った配達員を守る責任を改めて重く受け止めた。今後も配達員や利用者の意見を反映させながら改良を重ね、より良いアプリを目指したい」と話した。
日本では合理的配慮という言葉が広がっていますが、障害のある社員への配慮や働きやすい環境づくりについては、まだまだ関心が高まっていないように思います。
障害のある社員への仕事がしやすい環境を守る、利用者へのサービスの保証の両立を目指す、この企業の取り組みは素晴らしいですよね。